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(みつばちプロジェクト)
 葛もちをつくる 〜「吉野本葛」を使って〜 (完成まで15分)
みみよりアーカイブ > つくり方>葛もちをつくる

 2004年〜2012年の記事です。内容が古くなっている場合がありますのでご注意下さい。

 現在、こちらの商品は取扱いありません。

商品について

「吉野本葛」は奈良県吉野産の本葛粉です。
現在、本葛粉を商品として生産しているところといえば、奈良、福岡、鹿児島県くらいになりましたが、吉野の葛が良いとされる理由は、冬の寒さです。厳しい寒さの中でつくられることにより、品質の高い本葛粉ができるのです。
この「吉野本葛」でつくる葛もちは絶品です。
市販の葛もちは、他のでんぷんを使っていることが多く、葛粉でできた葛もちなど、なかなか食べられません。
しかし、本商品を使って、自分でつくってしまえば、簡単に味わうことができるのです。
滋味をしみじみ味わえるスイーツであると同時に、栄養もたっぷりです。
冷蔵庫の隅に、使いかけのきな粉と黒みつを発見したら、ぜひ、つくってみて下さい。

作り方

 分量(3人分)
     ・本葛粉:1/2cup(=100cc …約50g)
     ・水:1・1/2cup(=300cc)
     ・きな粉:お好み
     ・黒みつ:お好み

 用意するもの
     ・小鍋
     ・しゃもじ(木ベラ)
     ・氷

 手順

 


1. ごく少量の水(分量内)
で、葛粉のかたまりが
なくなるまで溶きます。


2. 残りの水を注ぎ 、
火にかけ、練ります。


3. 葛が透明になってからも、
しばらく練り続けた後、
火を止めます。


4. 練った葛をしゃもじ
に適当な量をとり、
滑らすように氷水に
落とします。


5. よく水を切ってから
お皿に盛りつけ、
お好みで、きな粉や
黒みつをどうぞ。

     

作り方のポイント

 葛粉と水の分量は1:3が目安
葛粉と水の分量は、容積の比率で、1:3が目安になります。たいていのレシピはこの比率のようですが、これより、多少、水の量が多くてもいいかなと思います。そして、水分をとばしながら、練るときにしっかり練ると、舌ざわりのよい、とても美味しい葛もちができます。
葛もちそのものに甘みをつけたいときには、砂糖を加えて練ります。

 最初に、ごく少量の水で葛粉を溶く
葛粉は、大小の固まりがあるため、これをつぶすようにして水に溶かないといけません。指でつぶしながら溶くという方法もありますが、少量の水で、しゃもじで押しつぶすようにしながら溶けば大丈夫です。一気に分量の水を全部注いで溶こうとしても、うまくいきませんので注意。

 流しカンを使えばきれいな形に
練り上がった葛を、しゃもじやスプーンですくって氷水に落とせば、手づくりらしい形、いびつだけど愛らしい形になりますが、きれいな形にそろえたいときは、流しカンのようなものに流し込んで、常温で冷ませば、形を整えることができます。

手づくりのお値段

 1人分:140円
50gで3人分できるとして、本商品が100gで840円ですから、
840円÷6人分=140円。つまり、1人分が約140円です。冷蔵庫の隅に眠っているきな粉や、黒みつを使えば、140円ぽっきりで楽しめます。(きな粉は新鮮なものを使いたいですが)
もちろん、自家製なら、添加物が入る余地はありませんので、美味しく安心なお菓子がこの値段で楽しめます。
もっとも、1人で3人分をペロリと食べてしまえば、お値段は、はねあがります。

葛もちの利用法

 夏バテに最適のスイーツ
ちょっとバテ気味のとき、食べるとこんなに元気が出るスイーツがほかにあるでしょうか?
本葛でつくった葛もちは、本葛の力を、直にもらえます。
葛を使った和菓子は涼菓の代表選手ですが、葛そのもには体を温める作用があるのです。夏、冷たいものばかりを食べたり、冷房などで、実は冷えてしまっている体や内臓にとてもよいのです。
見た目は涼やかで、かつ、体を温めてくれる。
(砂糖は体を冷やすので、ご自身の体と相談しながら、甘さを調整して下さい)
夏にはなんともありがたいお菓子なのです。
もちろん、冬にだって美味しい。HOTな葛もちも美味しい?

 手づくりのバリエーション
手づくりですから、例のごとく、さまざまなバリエーションを作って楽しんでみたらどうでしょうか?
水ではなく、豆乳で葛を溶く、抹茶の粉を入れる。ハチミツをかけて食べる…。これは最高!という新しい食べ方が見つかりましたら、ぜひご一報下さい。でも、今のところ、やはりきな粉が最高でしょうか。葛もちにかけると、きな粉の、これまた美味しいこと!

葛もちの博物誌

 「葛もち」と「くずもち」と…
「葛もち」は葛からつくられている…、これが一番納得のできる説明でしょう。しかし、関東でよく見られるますが、小麦でんぷんからつくられる「くずもち」もあります。こちらの成り立ちはあまり知られていないようです。
この、小麦でんぷんからつくられる「くずもち」は、実は、お麩の製造工程と深くかかわっているのです。

小麦粉に水を加え、こねて固まりにし、それを水で洗うと、小麦粉に含まれるたんぱく質の固まりが残ります。お麩は、その、小麦たんぱく(グルテン)からつくります。
そうすると、流された水の中に、小麦粉の主成分(80%以上)であるでんぷんが溶け込んでいるのです。
おおざっぱにいうと
  小麦粉=たんぱく質+でんぷん
お麩屋さんにとって、でんぷんは不要です。この小麦でんぷん、脱水されて糊として使われたりもするようですが、「くずもち」にも使われるのです。

小麦でんぷんからつくられる「くずもち」の老舗、東京の王子にある石鍋商店さんの「久寿餅」(美味!)を買ったとき、“江戸前の「くずもち」はこういうもんだ”と聞きました。
亀戸天神前、川崎大師前、池上本門寺前と、江戸周辺の門前町には、なぜか、くずもち屋さんが見られます。そして、すべて、小麦でんぷんの「くずもち」。
関東で、「くずもち」といえば、小麦でんぷんの「くずもち」のことを指すといえそうです。

この小麦でんぷんの「くずもち」、見た目は素っ気ないですが、製造するのに、とても手間がかかっています。小麦でんぷんは、発酵させ、1~2年ねかせてから使用し、「くずもち」にするのだそうです。当然、一定の味にするのは難しい。そこには、あまり知られていないものの、高度な技が存在するに違いありません。
なんと、「くずもち」は発酵食品でした。しかも、余計なものは加えずにつくる、自然食品でもあります。

ところで、東京の日本橋にある老舗の和菓子屋「長門」さんの「く寿もち」(美味!)は、本わらび粉を使用しています。これは、特殊な例でしょうか?関西にはわらびもちが多いようなので、その影響でしょうか?

事態をさらにややこしくしているのが、葛粉といっても、サツマイモのでんぷん(甘藷澱粉)を使っていたり、わらび粉といってもジャガイモのでんぷんを使っていたりするという事実です。片栗粉という名前でも、カタクリの根のでんぷんではなく、ジャガイモのでんぷんですし。
かつての名称が残っていたりして、でんぷんの世界はややこしい。

一口に「くずもち」といってもさまざまです。

 
料理研究家の辰巳芳子さんが、その著書の中で「赤ちゃんの口に、お乳の次に運んであげる賢いお母さんがいますように」と、また「葛は数あるでんぷんの中で極上、他の追随を許さぬところがある」と書いているように、私たちも、食材の切り札として、あるいは、発汗、解熱、体を温めるなどの薬用として、もっと葛を重用したいものです。
当然、サツマイモ(甘藷)やジャガイモ(馬鈴薯)のでんぷんが混じったものではなく、葛粉100%の本葛粉を使いたいですね。表示をよく見て選びましょう。

葛は他の澱粉に比べ、非常になめらかに、おいしく煮えます。煮える温度が低いので調理しやすい上、煮えた状態を長く保つことができ、おいしさも長続きします。

植物という目で葛をみてみると、マメ科の多年草で、つる草です。大変強い生命力をもつ植物です。畑のやっかいもの、ともいえましょう。都会でもあちこちで見られます。
では、なぜ葛粉は貴重で高価なのでしょうか?
それは、葛粉を取るためには、山の中で大人のふとももほどの大きさに成長した葛の根が必要であり、山から下ろし、さらに粉にするまでの製法に、非常に手間がかかるためです。葛の根から白いきれいな粉になるまでには、根をすりつぶした後、何回も何回も水にさらさなければならないのです。
今では、商品として葛粉を生産している所は、奈良や福岡、鹿児島などに限られています。

参考にした本:「新・食品事典10 菓子」(河野友美編、真珠書院、1991年)
       「乾物入門」(蔀一義、日本食糧新聞社、1995年)
       「辰巳芳子が薦めるぜひ取り寄せたい確かな味」
             (辰巳芳子、料理通信社、1996年)

     

 

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