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 名刀こうじ(玄米こうじ) 〜甘酒をつくる〜
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商品について  作り方  作り方のポイント  手づくりのお値段
  
 甘酒の利用法  甘酒の博物誌
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商品について

この乾燥こうじでは味噌も作れますが、ここでは甘酒の作り方をご紹介します。
意外に簡単に甘酒が作れます。時間は6時間くらいかかりますが、仕込みを終えれば、保温に注意して、ほったらかしにしておくだけ。
特に夏場は、保温が楽であるため、簡単に甘酒が作れます。要は、お粥をまず作ってから、それに麹を混ぜて保温すればOK。
ご家庭で、自然な甘さの、風味ゆたかな甘酒が味わえます。

 
作り方

 
分量(できあがり、500cc強の甘酒)
     ・名刀こうじ:100g
     ・白米:1/2合くらい(5勺)
     ・水:3カップくらい(600cc)


 
特に用意するもの
     
・温度計があると便利です
     ・保温用の容器(レジャーポット ー ステンレス製水筒など)

 手順
1. 乾燥こうじに水をひたひたくらいに入れ、30分位漬ける。 2. お粥をつくる。 3. できたお粥を70℃位に冷ましてから、水を吸ったこうじと混ぜる。
4. レジャーポットなど、保温できる容器に移す。 5. 約6時間、放ったらかしにしておく。冬は暖かい所に。 6. できあがり。温めても、冷たくしても美味しい。生姜を添えて。
 
作り方のポイント

 
麹を水に漬けておく
乾燥麹なので、あらかじめ、麹を水に漬けます。水に漬けずに、いきなりお粥と混ぜても甘酒はできますが、その際には、お粥をやわらかめに仕上げるとよいでしょう。

 
お粥の固さ
お粥づくりは、難しく考える必要はありません。白米と水を鍋に入れ、煮ればできます。固さは、お粥ができたあとに、お湯を足すなどして調整すれば十分です。
麹を水に漬けている30分くらいの間にできてしまいます。


 
お粥を冷ましてから麹を混ぜる
お粥を65〜70℃くらいに冷ましてから、麹を混ぜます。
温度計がない場合の目安として、このくらいのお粥の分量だと、沸騰しているお粥の火を止めてから、しゃもじで2分くらいかき混ぜると、だいたい70℃くらいに下がります。


 
保温
あとは、なんといっても温度管理。成功するかどうかは温度管理次第です。とはいっても、60℃を保つ方法を考えればいいだけ。
よく言われる、炊飯器のジャーの中に入れて保温モードで保温するというやり方は、温度が高過ぎて(70℃以上)、麹が働かず、甘くならないようです。

知恵を使ってよい方法を探しましょう。大量に作るのでなければ、レジャーポットがおすすめです。特に夏場は、詰めた後はほったらかしでOK。冬場は、温度が下がらないよう、ポット自体を保温する方法を考えなければなりませんが。

なお、保温用のポットなどに移し替えている作業の間にも温度が下がることに注意してください。

 
できあがった後
すぐに飲みきらない場合は、1度沸騰させてから冷まし、冷蔵庫へ。沸騰させることにより、発酵が進むのを止めます。でないと、酸っぱくなってしまいます。
 

手づくりのお値段

 
1人分:約60円
レシピ通りに500cc分を仕込んだとして、飲むときに少し薄めて、600ccの甘酒ができるとしましょう。仮に1人分を150ccとすれば、4人分の量です。
名刀こうじが100gあたり168円。
5kgあたり3,864円(ジオライフで販売)の
有機栽培のお米を使ったとしても、
1/2合(5勺)の白米の値段は、70円くらいでしょうか。

すると、水道代とガス代は入っていませんが、4人分の甘酒が250円もしないという計算になります。しかも、無添加の甘酒です。

 
甘酒の利用法

 
お菓子づくりに(甘酒スイーツ)
甘酒の甘さは驚異的です。砂糖を使わないのに、どうしてこんなに甘くなるのか不思議です。日本の風土が育んだ麹の力というのはすごいですね。

この甘さを生かして、お菓子づくりに利用してみてはいかがでしょうか。
現代人は、とかく砂糖を摂り過ぎです。砂糖の代わりに甘酒で甘みをつけて、健康的にスイーツを楽しみましょう。
使い方はアイデア次第で無限です。塩ゆでの小豆に、とろりと甘酒をかけるだけでも、ハイ、甘酒スイーツのできあがり。甘酒スコーンなんていうのもいいですね。


 
三五八漬けに
東北の郷土料理である三五八漬け(さごはちづけ)は、塩3、麹5、米8の割合で漬け込むことから、その名がついたといいます。甘酒が手元にあれば、「5」と「8」の部分がすでにできあがっているということですから、あとは「3」の塩を加えればいいだけ。「3」にこだわらず、甘酒に好みの量の塩を加え、キュウリやナスなど、好みの野菜を漬け込めば、一晩で三五八漬けのできあがりです。

漬物をつくるといっても、樽も重石も不要です。タッパーに甘酒を入れ、塩をふり、よく混ぜ、野菜を漬けこんで冷蔵庫へ。以上です。簡単です。おいしいです。ぜひお試しを。

 
甘酒の博物誌

 
甘酒は夏のもの?
落語の「かぼちゃ屋」では、夏に甘酒を売る様子が語られます。また、江戸時代の随筆には、明和(1764-71)頃までは、甘酒は冬の行商だったが、以後は、四季とも売られるようになった、と書かれているそうです。現代における俳句の季語でも、甘酒は夏の季語になっています。
どうやら、甘酒は“冬のもの”と決めてかかることはないようです。

夏の方が、発酵しやすく、甘酒を作りやすいということもいえるでしょう。
また、甘酒のもつすぐれた栄養面からも、夏に甘酒を飲む効用が考えられます。

甘酒には、甘みのもとであるぶどう糖をはじめ、麹菌の酵素によってつくられる必須アミノ酸や、ビタミンB1、B2、B6、パントテン酸、ビオチンなどのビタミン群が豊富に含まれています。
まさに今でいう栄養ドリンク剤。
江戸時代のリポビタンD!
夏バテには甘酒、なのです。
さらにいえば、病院の栄養補給のための点滴の成分は、ぶどう糖液、必須アミノ酸類、ビタミン類の溶液ということですから、なんのことはありません、甘酒と同じです。

夏には、暑いからといって冷たいものばかり飲まないで、フーフー言いながら手づくり甘酒を飲んで、きびしい夏を乗り切りましょう。冷やし甘酒もいいかもしれないですけどね。
そして冬には、もちろん、おこたに、みかんに、甘酒。


参考にした本:「江戸食べもの誌」(興津要、作品社、1981年)
       「発酵食品礼賛」(小泉武夫、文藝春秋、2002)


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